仮想通貨取引所の各種手数料を比較していきます。
一概に「手数料」と言っても、日本円の入出金手数料、仮想通貨の出金(送金)手数料、現物取引手数料、レバレッジ取引(FX)手数料などがあります。
今回は、それぞれの手数料の意味やどんなときに必要となるのかを説明し、メジャーな仮想通貨取引所の各種手数料を比較して紹介していきます。
手数料を比較することで、どこの取引所を利用するのがお得なのかが明確になるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
各種手数料の説明
1. 日本円の入出金手数料
「日本円の入出金手数料」とは、取引所での日本円の入出金時にかかる手数料です。
取引所にアカウントを作ったら、その取引所で仮想通貨を購入するために日本円を入金する必要があります。また、仮想通貨を売却し日本円にして銀行口座に戻したい場合は取引所から銀行口座に出金する必要があります。その時に必要となる手数料です。
2. 仮想通貨の出金(送金)手数料
「仮想通貨の出金(送金)手数料」とは、取引所に保有している仮想通貨を、他の取引所やウォレットなどに出金(送金)するときにかかる手数料です。※仮想通貨の送金では、送る側が手数料を負担するので、仮想通貨の入金(受け取り)時には手数料はかかりません。
仮想通貨の出金(送金)手数料は、取引所の収益になるものではなく、送金時の整合性をとって承認するマイナーへの報酬となります。一般的に、手数料が高いほど早く送金が完了します。
取引所によって、手数料が決められている所、自分で設定できる所があります。また、通貨ごとに手数料は異なります。
3. 現物取引手数料
「現物取引手数料」とは、仮想通貨の取引(売買)にかかる手数料です。
取引所によっては、現物取引手数料が無料であったり、中にはマイナスという所もあります。ただし、期間限定で手数料を無料やマイナスにしているところもあります。
また、取引所での売買か、販売所での売買かによっても手数料は異なり、一般的には取引所での売買にかかる手数料のほうが安いです。
4. レバレッジ取引(FX)手数料
「レバレッジ取引手数料」とは、レバレッジを利かせた取引にかかる手数料です。
現物取引では、仮想通貨を買うのに必要な資金の全額が必要ですが、レバレッジ取引では、少額で大きな額の取引ができます。そのため、借入手数料がかかり、現物取引より手数料が高くなる傾向にあります。
比較対象取引所一覧
本記事では、以下の7つの取引所の各種手数料を比較していきます。
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- Zaif(ザイフ)
- Coincheck(コインチェック)
- bitbank(ビットバンク)
- BITPoint(ビットポイント)
- GMOコイン
- DMM Bitcoin
取引所の各種手数料比較
1. 日本円の入出金手数料
日本円の入出金のうち入金には、銀行振込による入金と、「クイック入金」と呼ばれるペイジー決済やコンビニ決済を利用した入金があります。そのうち、銀行振込による入金の場合は、各種金融機関が定めた振込手数料がかかります。
そのため、ここではクイック入金と出金にかかる手数料を記載します。
取引所名 | クイック入金 | 出金 |
---|---|---|
bitFlyer | 324円 | 216円〜756円 |
Zaif | 486円〜594円 | 350円〜756円 |
Coincheck | 756円〜1,000円(50万円未満) 入金金額×0.108%+486円(50万円以上) | 400円 |
bitbank | 取扱なし | 540円〜756円 |
BITPoint | 無料 | 324円 |
GMOコイン | 無料 | 無料 |
DMM Bitcoin | 無料 | 無料 |
日本円の入出金にかかる手数料では、GMOコインとDMM Bitcoinに優位性がありますね。
ただし、日本円の入出金はそれほど頻繁にするものではないため、日本円の入出金手数料はそれほど重視しなくても構いません。
2. 仮想通貨の出金(送金)手数料
上述したように、仮想通貨は入金(受け取り)時には手数料は不要です。そのため、仮想通貨の出金(送金)時にかかる手数料を比較します。
また、一概に仮想通貨と言っても、通貨によって必要な出金(送金)手数料は異なります。そのため、ここでは仮想通貨を代表してビットコインの出金(送金)手数料を比較します。
取引所名 | 出金(送金) |
---|---|
bitFlyer | 0.0008BTC以上で選択 |
Zaif | 0.0001BTC以上で選択 |
Coincheck | 0.001BTC |
bitbank | 0.001BTC |
BITPoint | 無料 |
GMOコイン | 無料 |
DMM Bitcoin | マイナー手数料を自由に選択 |
ビットコインの出金(送金)手数料では、BITPointとGMOコインに優位性がありますね。出金(送金)手数料が無料とはどういうことかというと、会社が負担してくれるということです。そのため、送金手数料が無料だからと言って送金に時間がかかりすぎるということはありません。
また、上述したように、仮想通貨の送金手数料はマイナーへの報酬となり、一般的には手数料が多いほど早く送金が完了します。
3. 現物取引手数料
仮想通貨の現物取引(売買)にかかる手数料を比較します。
ただし、取引所によって取引所と販売所を用意している所、取引所のみ用意している所、販売所のみ用意している所があります。取引所と販売所では取引(売買)手数料が異なるので、それぞれ分けて比較します。
また、ビットコインとビットコイン以外の通貨(アルトコイン)でも取引手数料が異なることがあります。そのため、それぞれ記載します。
取引所の場合
取引所名 | ビットコイン | アルトコイン |
---|---|---|
bitFlyer | 0.01%〜0.15% | 0.2% |
Zaif | -0.05%〜-0.01% | 0%〜0.3% |
Coincheck | 無料 | 取引所での取扱なし |
bitbank | -0.05%〜0.05% | -0.05%〜0.25% |
BITPoint | 無料 | 無料 |
取引所での取引手数料では、Zaifとbitbankに優位性がありますね。取引手数料がマイナスということは、取引したら手数料がもらえるということです。
ただし、bitbankで手数料がマイナスになるのは指値注文で取引した場合です。成行注文で取引した場合は手数料はプラスになるのでご注意ください。Zaifでは、指値注文でも成行注文でも手数料はマイナスです。
- 指値注文:価格を指定しての注文
- 成行注文:その時点での価格での注文
bitbankでは、金融庁への仮想通貨交換業登録記念として、2018年9月30日(日)まで全ての通貨ペアでの取引手数料が無料になるキャンペーンを行っています。
販売所の場合
取引所名 | ビットコイン | アルトコイン |
---|---|---|
bitFlyer | 無料 | 無料 |
Coincheck | 無料 | 無料 |
GMOコイン | 無料 | 無料 |
DMM Bitcoin | 無料 | 無料 |
販売所では、どこの取引所の販売手数料も無料です。これは一見お得に見えるかもしれませんが、スプレッド(買値と売値の差)が大きいです。このスプレッドは実質手数料であり、取引所の収益となります。
そのため、一般的には、結果的に販売所で取引するよりも取引所で取引するほうが実質的な手数料は少なくお得です。
取引所と販売所の違いや使い分け方などの詳細はこちらを参考にしてみてください。

また、先ほど述べた「スプレッド」に関しては、僕が実際に各主要取引所のスプレッドを比較検証した記事があるのでぜひ参考にしてみてください。

取引をメインに行う場合に最適な取引所
以上のことから、現物取引を行う場合は、以下の2つの取引所がおすすめです。
4. レバレッジ取引(FX)手数料
仮想通貨のレバレッジ取引にかかる手数料を比較します。
取引所名 | レバレッジ取引 |
---|---|
bitFlyer | 無料 |
Zaif | 実質0.039% |
Coincheck | 0.05% |
BITPoint | 実質0.035% |
GMOコイン | 無料 |
DMM Bitcoin | 無料 |
レバレッジ取引手数料では、bitFlyer、GMOコイン、DMM Bitcoinに優位性があります。
ただし、レバレッジ取引を利用する場合は、取引手数料の他にスワップポイント(取扱手数料)というものが必要です。
bitFlyerの場合、午前0時にスワップポイントの支払いが発生します。そのため、レバレッジ取引を開始して0:00までに決済すればスワップポイントなしで取引できます。
GMOコインの場合、ニューヨーククローズ(標準時間の午前7時、夏時間の午前6時)を基準としてレバレッジ手数料がかかります。そのため、ニューヨーククローズ前に決済をすればレバレッジ手数料なしで取引できます。
DMM Bitcoinの場合、午前7時にスワップポイントの支払いが発生します。そのため、レバレッジ取引を開始して次に来る午前7時までに決済すればスワップポイントなしで取引できます。
その他3つの取引所では、取引開始時にスワップポイントが発生したり、借入手数料が必要であったりします。
以上のことから、レバレッジ取引を行うには、以下の3つの取引所がおすすめです。
取引手数料が安い取引所がおすすめ
今回は7つの取引所を取り上げて、各種手数料を比較しました。
今回比較した4つの手数料の中でも、基本的には取引手数料が重要です。もしレバレッジ取引も行う場合はレバレッジ取引手数料も重要ですね。日本円の入出金や仮想通貨の出金(送金)は頻繁に行うものではないからです。
取引手数料の安さを重視するならZaif(ザイフ)、bitbank(ビットバンク)、レバレッジ取引手数料の安さを重視するならbitFlyer(ビットフライヤー)、GMOコイン、DMM Bitcoinを利用するようにしましょう。
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