仮想通貨取引所のスプレッドを徹底比較します。
「スプレッド」とは、取引を行う際の買値と売値の差のことです。取引所ごとに取引手数料は定められていますが、それに加えてスプレッドも手数料として取引所の収益となります。
できるだけ取引手数料の安い取引所を使いたいと思って、取引手数料の安い取引所で取引を行おうとしても、スプレッドが大きいがために結果的に多くの手数料を支払っているなんてこともあります。
例えば、取引手数料が「無料」と記載されていたとしても、スプレッドで何パーセントも取られているなんてこともあるのです。これでは取引手数料が安い取引所とは決して言えませんよね。
というわけで、今回は国内の主要取引所6社を取り上げ、それぞれの取引所と販売所でのスプレッドを比較していきます。
スプレッドとは
スプレッドとは、取引を行う際の買値と売値の差のことです。取引所ごとに定められている取引手数料とは別に、このスプレッドも手数料として取引所の収益となります。
取引を行う際には、可能な限りスプレッドの小さい取引所を利用したほうが良いです。すでにお分かりの通り、スプレッドは手数料ですからね。
例えば、ビットコインを日本円で売買する場合、買値が100万円で売値が90万円だとします。つまりスプレッドは10万円です。このとき、100万円の価格で1BTC買い、その直後に90万円の価格で1BTC売ったとすると、結果的に10万円損したことになりますよね。
もし買値が100万円で売値が95万円、つまりスプレッドが5万円だとすると、100万円の価格で1BTC買い、その直後に90万円の価格で1BTC売ったとすると、結果的に5万円損したことになります。
つまり、取引を行う際には、スプレッドは小さいほうが良いのです。
また、基本的にスプレッドは常に変動するものです。一概にいくら、何%と決まっているものではなく、常に変動する取引所が多いです。今回はほぼ同時刻に6つの取引所の取引所と販売所のスプレッドを調べましたが、スプレッドは常に変動するものなのであくまで参考程度に留めておいてください。
対象取引所一覧
本記事では、以下の6つの取引所のスプレッドを比較します。
- bitFlyer(取引所と販売所)
- Zaif(取引所と販売所)
- bitbank(取引所)
- Coincheck(取引所と販売所)
- GMOコイン(販売所)
- DMM Bitcoin(販売所)
各取引所のスプレッド比較
スプレッドの検証方法
まず、今回どのようにスプレッドを検証したかを簡単に説明します。
取引所ごとに取扱仮想通貨の種類は異なるため、今回対象にした通貨ペアは「BTC/JPY」とします。
基本的にスプレッドは常に変動するものなので、瞬間的なスプレッドを紹介して比較してもあまり意味がないです。そのため、各取引所・販売所ごとに3分ほど観察し、その時間内でのスプレッドの最小値と最大値を目視で確認します。※ただし、目視なので多少の誤差はあります。加えて、目視なので上位2桁のみ取り上げます。
また、瞬間的にスプレッドが「1〜5(BTC/JPY)」になることはどの取引所でもよくあることなので、これは無視します。最低でも約1秒以上同じスプレッドで停滞したものを有効数値とします。
時間帯によってスプレッドは変わることが多いので、すべてほぼ同時刻に(2018年2月14日17:40〜18:01の間に)観察したものです。※GMOコインとDMM Bitcoinは固定スプレッドのため左記の時間に含まれていません。
証拠のための瞬間的なスプレッドのキャプチャ画像も撮ってあるので、念のため貼り付けておきます。
取引所の場合
まずは、各仮想通貨取引所の(取引所・販売所のうち)取引所のスプレッドを比較します。まずは各取引所のスプレッドのキャプチャ画像をご覧ください。※キャプチャ画像なので、あくまで瞬間的なものです。
各取引所を3分間ずつ観察した結果は以下のとおりです。
取引所名 | スプレッド(価格) | スプレッド(割合) |
---|---|---|
bitFlyer | 100〜1000 | 0.01%〜0.1% |
Zaif | 50〜700 | 0.005%〜0.07% |
Coincheck | 70〜800 | 0.007%〜0.08% |
bitbank | 50〜1500 | 0.005%〜0.15% |
取引所に関しては、それぞれ大きな差はありませんね。ただし、細かく見ていくとZaifに優位性があります。
取引額が大きくなるほどスプレッドも大きく影響してくるので、その場合はZaifのようなスプレッドの小さい取引所を利用すると良いです。
販売所の場合
まずは、各仮想通貨取引所の(取引所・販売所のうち)販売所のスプレッドを比較します。まずは各販売所のスプレッドのキャプチャ画像をご覧ください。※キャプチャ画像なので、あくまで瞬間的なものです。
各取引所を3分間ずつ観察した結果は以下のとおりです。
取引所名 | スプレッド(価格) | スプレッド(割合) |
---|---|---|
bitFlyer | 38000〜39000 | 4%〜4.1% |
Zaif | 80000〜89000 | 8.7%〜9.7% |
Coincheck | 27000〜28000 | 2.9%〜3% |
GMOコイン | 25000(固定) | 2.6% |
DMM Bitcoin | 39000(固定) | 4.1% |
販売所のスプレッドを比較すると、販売所ごとにスプレッドの差は大きいですね。その中でもGMOコインに優位性があります。
そして何よりも、取引所と比べたときの販売所のスプレッドはかなり大きなものです。よく「販売所でなく取引所を利用したほうが良い」と言われるのはこういった理由があるからです。
たとえ販売所の取引手数料が「無料」と書かれていたとしても、スプレッドで何パーセントもの手数料を取られてしまっているのです。
取引を頻繁に行うならスプレッドもチェック!
今回の検証で、仮想通貨の取引を行うなら販売所でなく取引所を利用したほうが良いことがわかりましたね。
一応、販売所は大きな額を一気に売買できるというメリットもあるのですが、基本的にはスプレッドの小さい以下のような取引所で取引を行うようにしましょう。
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